そしてかぜまかせ

日々穏やかに過ごすために心を落ち着かせよう

詩の朗読 53.元旦

 

 
 静かに

 ゆっくりと

 言葉を声に出してみましょう。

 

 

 

 

 

 元旦

      新川和江 

 

どこかで

あたらしい山がむっくり

起きあがったような……

 

どこかで

あたらしい川がひとすじ

流れだしたような……

 

どこかで

あたらしい窓がひらかれ

千羽の鳩が放されたような……

 

どこかで

あたらしい愛がわたしに向かって

歩きはじめたような……

 

どこかで

あたらしい歌がうたわれようとして

世界のくちびるから「あ」と洩れかかったような……

 

 

 

 

 おやすみなさい

 

 

詩の朗読52. 空の青さを見つめていると

 

 
 静かに

 ゆっくりと

 言葉を声に出してみましょう。

 

 

 

 

 

 空の青さを見つめていると

                     谷川俊太郎 

 

空の青さをみつめていると

私に帰るところがあるような気がする

だが雲を通ってきた明るさは

もはや空へは帰ってゆかない

 

陽(ひ)は絶えず豪華に捨てている

夜になっても私達は拾うのに忙しい

人はすべていやしい生れなので

樹のように豊かに休むことがない

 

窓があふれたものを切りとっている

私は宇宙以外の部屋を欲しない

そのため私は人と不和になる

 

在ることは空間や時間を傷つけることだ

そして痛みがむしろ私を責める

私が去ると私の健康が戻ってくるだろう

 

 

 

 

 おやすみなさい

 

 

和敬静寂

 

 

 和敬静寂 わけいせいじゃく

 

茶道に関する心構えを表した言葉といわれています。

 

 

・「和」とは、和合、調和、和楽。

 お互いに尊重しあい仲良くすること。

 

・「敬」とは、謙虚に相手を尊敬すること。

 お互いに敬いあうという意味。

 

・「清」とは、物と心が清らかであること。

 目に見えるものだけでなく心の中も清らかにするということ。

 

・「寂」とは、静寂。

 何事にも動じないこころを持つということ。

 

 

 

茶道の精神として表されている言葉ですが、私たちが生きていくことでも大切なことです。

 

考えが違う人々が一緒に生きるためには、お互いに尊敬し合わなければなりません。

現代社会には様々な考えや多様な価値観の人が存在します。

だれもが争いをせずに生きていくにはお互いを認め合い、理解していくことが重要になります。

お互いに主張を譲らず意地を貼っていては何も解決もしませんから。

 

相手を思いやりましょう。

清らかな心を持ちましょう。

そして心地よい空間を作りましょう。

 

 

                        

 

 

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