そしてかぜまかせ

日々穏やかに過ごすために心を落ち着かせよう

2022-09-01から1ヶ月間の記事一覧

詩の朗読36. 夕焼け

静かに ゆっくりと 言葉を声に出してみましょう。 夕焼け 黒田三郎 いてはならないところにいるような こころのやましさ それは いつ どうして 僕のなかに宿ったのか 色あせた夕焼け雲のように 大都会の夕暮の電車の窓ごしに 僕はただ黙して見る 夕焼けた空 …

詩の朗読35. ある日ある時

静かに ゆっくりと 言葉を声に出してみましょう。 ある日ある時 黒田三郎 秋の空が青く美しいという ただそれだけで 何かしらいいことがありそうな気のする そんなときはないか 空高く噴き上げては むなしく地に落ちる噴水の水も わびしく梢をはなれる一枚の…

詩の朗読34. きみはねこの友だちですか?

静かに ゆっくりと 言葉を声に出してみましょう。 きみはねこの友だちですか? 長田弘 一ぴきのねこと 友だちになれたら ちがってくる 何かが もっと優しくなれるかもしれない ねこは何もいわずに語る はげしく愛して ゆっくり眠る きみはねこの友だちですか…

詩の朗読33. 手

静かに ゆっくりと 言葉を声に出してみましょう。 手 山村暮鳥 しっかりと にぎつてゐた手を ひらいてみた ひらいてみたが なんにも なかつた しつかりと にぎらせたのも さびしさである それをまた ひらかせたのも さびしさである おやすみなさい

詩の朗読32. 葡萄に種子があるやうに

静かに ゆっくりと 言葉を声に出してみましょう。 葡萄に種子があるやうに 高見順 葡萄に種子があるやうに 私の胸に悲しみがある 青い葡萄が 酒に成るやうに 私の胸の悲しみよ 喜びに成れ おやすみなさい

詩の朗読31. ふろふきの食べかた

静かに ゆっくりと 言葉を声に出してみましょう。 ふろふきの食べかた 長田弘 自分の手で、自分の 一日をつかむ。 新鮮な一日をつかむんだ。 スがはいっていない一日だ。 手にもってゆったりと重い いい大根のような一日がいい。 それから、確かな包丁で 一…

詩の朗読30. ある日ある時

静かに ゆっくりと 言葉を声に出してみましょう。 ある日ある時 黒田三郎 秋の空が青く美しいという ただそれだけで 何かしらいいことがありそうな気のする そんなときはないか 空高く噴き上げては むなしく地に落ちる噴水の水も わびしく梢をはなれる一枚の…

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