そしてかぜまかせ

日々穏やかに過ごすために心を落ち着かせよう

2023-01-01から1年間の記事一覧

詩の朗読52. 空の青さを見つめていると

静かに ゆっくりと 言葉を声に出してみましょう。 空の青さを見つめていると 谷川俊太郎 空の青さをみつめていると 私に帰るところがあるような気がする だが雲を通ってきた明るさは もはや空へは帰ってゆかない 陽(ひ)は絶えず豪華に捨てている 夜になっ…

和敬静寂

和敬静寂 (わけいせいじゃく) 茶道に関する心構えを表した言葉といわれています。 ・「和」とは、和合、調和、和楽。 お互いに尊重しあい仲良くすること。 ・「敬」とは、謙虚に相手を尊敬すること。 お互いに敬いあうという意味。 ・「清」とは、物と心が…

詩の朗読51. ふしぎ

静かに ゆっくりと 言葉を声に出してみましょう。 ふしぎ 金子みすゞ わたしはふしぎでたまらない、 黒い雲からふる雨が、 銀にひかっていることが。 わたしはふしぎでたまらない、 青いくわの葉たべている、 かいこが白くなることが。 わたしはふしぎでたま…

詩の朗読50. 母をおもう

静かに ゆっくりと 言葉を声に出してみましょう。 母をおもう 八木重吉 けしきが あかるくなってきた 母をつれて てくてくあるきたくなった 母はきっと 重吉よ重吉よといくどでもはなしかけるだろう おやすみなさい

詩の朗読49. 自分を贈る

静かに ゆっくりと 言葉を声に出してみましょう。 自分を贈る 谷川俊太郎 母の日に 花を贈るのを忘れてもいい 母の日には あなた自身を贈ればいい あなたが誕生した日 母はあなたに世界を贈ってくれた この世界のどこかでずっと 母はあなたとともに生きてい…

詩の朗読48.かなしみ

静かに ゆっくりと 言葉を声に出してみましょう。 かなしみ 谷川俊太郎 あの青い空の波の音が聞えるあたりに 何かとんでもないおとし物を 僕はしてきてしまったらしい 透明な過去の駅で 遺失物係の前に立ったら 僕は余計に悲しくなってしまった おやすみなさ…

詩の朗読47.こころ

静かに ゆっくりと 言葉を声に出してみましょう。 こころ 金子みすゞ おかあさまは おとなで大きいけれど、 おかあさまの おこころはちいさい。 だって、おかあさまはいいました、 ちいさい私でいっぱいだって。 わたしは子どもで ちいさいけれど、 ちいさい…

詩の朗読46.三月のうた

静かに ゆっくりと 言葉を声に出してみましょう。 三月のうた 谷川俊太郎 わたしは花を捨てて行く ものみな芽吹く三月に 私は道を捨てて行く 子等のかけだす三月に わたしは愛だけを抱いて行く よろこびとおそれとおまえ おまえの笑う三月に おやすみなさい

詩の朗読45.冬を選んで咲く花は

静かに ゆっくりと 言葉を声に出してみましょう。 冬を選んで咲く花は 藤川幸之助 冬を選んで咲く花は 雪の白さに咲く花よ 風のぬくみを知る花よ 冬を選んで咲く花は 不言色した明日掬す 赤い花弁を持つ花よ 冬を選んで咲く花は 寒さ選んで咲く花よ 生きる証…

詩の朗読44.積もった雪

静かに ゆっくりと 言葉を声に出してみましょう。 積もった雪 金子みすゞ 上の雪 さむかろな。 つめたい月がさしていて。 下の雪 重かろな。 何百人ものせていて。 中の雪 さみしかろな。 空も地面じべたもみえないで。 おやすみなさい

詩の朗読43.2月の小舟

静かに ゆっくりと 言葉を声に出してみましょう。 2月の小舟 吉野弘 冬を運び出すにしては 小さすぎる舟です。 春を運びこむにしても 小さすぎる舟です。 ですから、時間がかかるでしょう 冬が春になるまでは。 川の胸乳がふくらむまでは まだまだ、時間が…

詩の朗読42. 夢売り

静かに ゆっくりと 言葉を声に出してみましょう。 夢売り 金子みすゞ 年のはじめに 夢売りは、 よい初夢を 売りにくる。 たからの船に 山のよう、 よい初夢を 積んでくる。 そしてやさしい 夢売りは、 夢の買えない うら町の、 さびしい子等の ところへも、 …

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