そしてかぜまかせ

日々穏やかに過ごすために心を落ち着かせよう

山村暮鳥

詩の朗読33. 手

静かに ゆっくりと 言葉を声に出してみましょう。 手 山村暮鳥 しっかりと にぎつてゐた手を ひらいてみた ひらいてみたが なんにも なかつた しつかりと にぎらせたのも さびしさである それをまた ひらかせたのも さびしさである おやすみなさい

詩の朗読25. ある時

静かに ゆっくりと 言葉を声に出してみましょう。 ある時 山村暮鳥 雲もまた自分のやうだ 自分のやうに すつかり途方にくれてゐるのだ あまりにあまりにひろすぎる 涯のない蒼空なので おう老子よ こんなときだ にこにことして ひよつこりとでてきませんか …

詩の朗読24. 自分は光をにぎつてゐる

静かに ゆっくりと 言葉を声に出してみましょう。 自分は光をにぎつてゐる 山村暮鳥 いまもいまとてにぎつてゐる 而もをりをりは考へる 此の掌(てのひら)をあけてみたら からつぽではあるまいか からつぽであつたらどうしよう けれど自分はにぎつてゐる い…

詩の朗読23. 自分はいまこそ言はう

静かに ゆっくりと 言葉を声に出してみましょう。 自分はいまこそ言はう 山村暮鳥 なんであんなにいそぐのだらう どこまでゆかうとするのだらう どこで此の道がつきるのだらう 此の生の一本みちがどこかでつきたら 人間はそこでどうなるのだらう おお此の道…

詩の朗読22. 風景 銀色もざいく

静かに ゆっくりと 言葉を声に出してみましょう。 風景 銀色もざいく 山村暮鳥 いちめんのなのはな いちめんのなのはな いちめんのなのはな いちめんのなのはな いちめんのなのはな いちめんのなのはな いちめんのなのはな かすかなるむぎぶえ いちめんのな…

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