そしてかぜまかせ

日々穏やかに過ごすために心を落ち着かせよう

石垣りん

詩の朗読18. 行く

静かに ゆっくりと 言葉を声に出してみましょう。 行く 石垣 りん 木が 何年も 何十年も 立ちつづけているということに 驚嘆するまでに 私は四十年以上生きてきた 草が 昼も夜も その薄く細い葉で 立ちつづけているということに 目をみはるまでに さらに何年…

詩の朗読11. 旅情

静かに ゆっくりと 言葉を声に出してみましょう。 旅情 石垣りん ふと覚めた枕もとに 秋がきていた。 遠くから来た、という 去年からか、ときく もっと前だ、と答える。 おととしか、ときく。 いやもっと遠い、という。 では去年私のところにきた秋は何なの…

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