詩の朗読27. あいたくて
静かに
ゆっくりと
言葉を声に出してみましょう。
あいたくて
だれかに あいたくて
なにかに あいたくて
生まれてきた ――
そんな気がするのだけれど
それが だれなのか なになのか
あえるのは いつなのか ――
おつかいの とちゅうで
迷ってしまった子どもみたい
とほうに くれている
それでも 手のなかに
みえないことづけを
にぎりしめているような気がするから
それを手わたさなくちゃ
だから
あいたくて
おやすみなさい